著書「怖い絵」から思うこと
僕は本は普段読みません。ただ数ヶ月に一度、堰を切ったように読みあさりたくなる時があります。そんなときは大きな本屋さんに行き1日居ます。
最近のお気に入りは前橋南インター近くにある蔦屋。あそこはTULLY'Sもあって最高。
本の話に戻します。
好みのジャンルはかなり偏ってます。
自分で書いていて「意識高い系かよ」と揶揄されそうな感じですが…。
そんななかで昔買って読んだ本が今になって話題を呼んでます。
それが中野京子 著「怖い絵」です。
2013年に購入して1度読んで満足して本棚にしまってあったんですが、最近この本が話題なんです。
もう終わっちゃったんですが、12月17日まで上野の森美術館で開催してた「怖い絵展2017」という絵画展がそれはそれはものすごい人気だったそうです。入場までに50分とか…TDLのアトラクションかよ!?って感じです。
「怖い絵」展 | オフィシャルホームページ 見どころやチケット情報など 2017年 兵庫県立美術館・上野の森美術館にて開催
なぜ人気が出たのかはよくわかりません。
ただ怖いもの見たさは、誰もが持つ人間の本質ですから。
シンプルな題材だし、多くの人の興味を引いたのかもしれませんね。
ちょっと引っ張り出して読み直したらやっぱりいい!何かこう、知的興奮がわき起こるなんとも言えない感覚。意識高い系?何とでも言うが良いさw
んで、読んでいたら色々感想が出てきたので本の紹介と共に綴っていきたいと思います。
ラ・トゥールの「いかさま師」
絵の中央、横目の女性。このインパクトの強さときたら。
怖い絵のタイトルにも使われていますが、この横目の女性だけでも視覚的に怖さが伝わってきます。
ちなみにこの絵は一番右のおぼっちゃん風の貴族に対して、中央の横目の女性、その隣の給仕の女性、背を向け後にダイヤのエースを隠し持つ男性の3人が今まさにいかさまをしている場面だそうです。
人を落とし入れようとする時の形相ってこんな感じなんでしょうかね。
怖いですね…。
右端の男性(よしよし、さっきも勝てたから今日は儲かりそうだ)
中央の女性(坊やのカードの内容は?)
給仕の女性(○○○です)
中央の女性(カードをもらう際、人差し指で欲しいカードを男性に合図)
背を向けた男性(ダイヤのエースだな…)
こんなやりとりが聞こえてきそうです。
右端の男性の手元にはたくさんの金貨が。最初は勝たせて良い思いをさせて、蟻地獄のようにどんどん引きずり込んでゆく。
気づいたときにはもう遅いんでしょうね。
さしずめリーダーが中央の女性で、3人はグルかあるいは男性とのコンビ?
給仕の女性はその場で買収したおこぼれ狙いの参加か。
この時代は貧富の差が激しかったでしょうから、いかさまに気づいて負けを拒もうものなら身ぐるみだけじゃすまされなかったでしょう。
色々想像するとこわいこわい
騙すって、時代が違っても無くならないですね。
いざ騙そうとしてるときって、この絵の女性のような目になってるんでしょうか…。
やめようねそういうの。ちゃんと働きなさい!